何よりも


心地よいと想える 場所




君の隣

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夢を、見ていた。


暖かくて、優しい……そんな、夢を…。



ふわふわとした意識の中、工藤新一はふと目を覚ました。

しばらくボーっとしていたが、頬に何かが触れている事に気付き、視線を動かすと、暗闇の中でよく見知った顔が近くにあった。


「…?…はっと、り?」


相手の名前をポツリと呟くと、その張本人、服部平次は柔らかく微笑んだ。

まだぼんやりする意識の中、視線を巡らせると、何故か自分はベッドの近くに敷かれた布団の中に横になっていることに気づく。

そのすぐ近くで同じように寝ころびながら、平次が新一の頬を撫でているのだ。


「――?…ここ…?」

「あぁ、工藤がいっちゃん最初にツブれてもーたから、こっちに運んだんや」


短い質問なのに、まるで思考を読んだような平次の答えに、自分の置かれている状況を思い出した。




今日は家で飲みをしようという事になり、それならば大学から一番近い平次のマンションで、と話が進んだ。

集まったのは平次と新一を合わせた男6人。

最初はリビングで飲んでたのだが、どうやら一番に寝てしまったらしい新一を、わざわざ、リビングとはスライド式のドアを隔てた隣の部屋に布団を敷いて寝かせてくれたのだと言う。


ちらりとリビングの方に視線を送ると、ドアはほとんど開いていて、こちらの部屋まで明かりがこぼれている。

少し眩しく思うが、すぐに目が慣れてきて、リビングで雑魚寝しているみんなの姿が見えた。


先ほどより目が覚めてきた新一は、みんなを起こさないよう声を潜めて質問する。


「…今、何時?」

「ん〜…3時くらいやな…」

「服部は寝ないのか?」


眠っていないのだろうという事に気づいてそう聞くと、頬を撫でる手がピタリと止まった。


―― …あ…気持ちよかったのに…


手が止まった事を心の中で残念に思いながらも、何やら真剣な表情になってしまった平次を見る。




「…眠れへん」



ポツリと呟く平次に、首をかしげた。


「目、覚めちまったのか?だったら…」

「寝てられへんねん…」


遮るように、しかし隣の部屋に気を使ってか小声でそういう平次に、頭の中にハテナが浮かんだ。


「……?何で?」


問いかけると、気まずそうに視線を逸らされる。



視線を泳がせている平次の答えを待っていると、ふと何かを決意したように視点が定まって。





「…工藤…」





呼びかけとともに、真剣な視線を向けられて。




初めて見る、熱い眼差しに驚いていると。




平次の顔が近づいてきて。




唇に、熱いものが  触れた。










間近にある整った平次の顔を見ながらも、何が起きたのか解らなくて。



我に返ったのは、触れるだけの長いキスの後。


「――っ!?な、にすっ」


混乱して、つい大きな声を出すと、途中で平次に口を塞がれた。


「アイツら寝てんのやで?」


そう囁かれて、友人たちがリビングで寝ている事を思い出す。


「あ、ごめ…じゃなくて…」


大きな声を出してしまった事に謝りそうになるが、それどころじゃないと頭を働かせる。


「………お、お前、今……?」


冗談だよな、と窺うように平次を見る。

すると、気づいたように平次がクスッと笑った。

その事に少しホッとしていると。


再度、顔が近づいてきて。


キス、された。


「…コレの事、か?」


今度こそ、勘違いであるはずがない事を証明されてしまい、急いで新一の上に圧し掛かっている平次の胸を押し返した。


「ばっばーろ!酔ってんじゃねーよ!」


眠っている友人たちに気を使い、叫びたくなるのを必死に堪えて、キッと睨みつける。


「酔うてへん」

「何バカなこと言ってやが…」


文句を言っている最中に、再び唇を塞がれた。



ワケが、解らない。

どうしてこんな状況になっているのだろうか。


平次は親友でライバルで。自分の事を一番理解してくれているだろう男で。

同じ大学に入ってからも、普通に友達だったし、一緒に事件もたくさん解決した。

そんな平次がどうしてこういう行動をとっているのかが解らない。

解らないけれど。とにかく、離れなければ。

思考はまとまらないものの、咄嗟にそう考えて、平次を力の限り押し返す。


と、先程までの触れるだけのソレとは違い、熱い平次の舌が入ってきた。


「っんっ……っ!?」


もがこうとするのだが、先程より余計に体重を掛けられ、ますます自由を奪われた。


奪うように絡め取られた舌が、自分の意思とは関係なく身体に変化をきたす。



快感を、引き起こしてくる。



「ん…工藤が横で寝てるゆーのに…眠れるワケ、ないやろ…」

「なんっ…んぅ…」

「………無防備すぎんで、オマエ…」

「っ!?」


瞬間、いつの間にか新一のシャツの間から侵入した平次の手が胸の突起に触れて、ビクンと身体が跳ねた。

それに気を良くしたのか、平次は何度も何度もそこに触る。

くすぐるように軽く掠ったかと思いきや、キュッと強めに抓まれた。

何だか、チリッとしたくすぐったさを感じる。

それは決して笑ってしまうような、ソレではなくて……むしろ……。


「っ…ぁ…や、めろっ…っ…」


必死に平次から離れようと腕を突っぱねるのだが、お酒の所為か全然力が入らない。


否、そんなことより以前に、平次が触れる事が気持ちいいなんて、ありえない。


そもそも、男にキスされて感じてるなんて。


普通、どんなに仲のいい友達でも、男にキスをされた時点で嫌悪感があるものだ。


それなのに自分は……。


「はっと――っ…!!」


ピチャ…、と耳たぶを舐められて。

ゾクッと背中に何かが走り抜ける。


「…ん…?…工藤、これ感じるんか?…可愛ぇ…」


笑ったようなその声に、カッと顔が熱くなる。


「っ…やめっ…くっ…ん…!」


一生懸命抵抗をしようとするのだが、耳を舐められる度に力が抜けていくのが解る。

耳元で、生々しい水音が響く度に、ゾクゾクする。


耳を丹念に舐めた後、平次は軽いキスを落とし、すぐさま深いキスに切り替えた。


キスをされると、思考力も抵抗力も全部、もっていかれる。



身体が震える。



胸を刺激していた手が下に降り、何度も腰を撫でられる。


「工藤、腰細すぎや。…ホンマ何やねん、コレ」

「っ…ぅんっ…!!??」


腰を撫でていた手がそのまま更に下へと向かう。

そっとズボンの上から撫でられたかと思うと、そのままチャックを下げられた。


―― っっ!!?? まさかっ!!??


「んんんっ…ぅ…ふっ…!」


このままだと本気でヤバいと思い、必死で平次の肩を押し返すがびくともしない。

肩を押していた手を平次の腕に掛けて動きを止めようと試みるが、力の差か、全然意味をなさない。

それならばと口で制止を求めようとするが、唇が深く重なり合っているため、それもできなくて。

何とかしようと必死になっている新一を余所に、ゆっくりと唇が解かれた。




と思った瞬間。




「っ!!…やぁっ!!」




信じられない事に、ゆるく立ち上がってしまっている新一のそれに、平次が直接触れて来たのだ。

そっと掴まれて、抜き上げられると、新一の頭の中は真っ白になる。


「っぅぁっ……んっ…やっ…ぁ…」


他人から快感を与えられるのは初めてで、平次の手の動きに翻弄される。



泣きたいほどの、快感。



「可愛え…工藤…」

「やっ…ぅっ…あ、っ…」


みるみる内に、涙が溜まり、視界に映る平次がぼやけた。

男同士だ。気持ちがいい所など手に取るように解るのだろう、その場所を的確に擦り上げて来る。

声を出すまいと唇を噛みしめるが、追い上げる平次の手がアッサリと唇を解き放つ。


「あっ…や…見、るなっ…ぅっ…」


嫌々と首を左右に振り、片腕で顔を覆うが、平次はそれさえも許してくれない。


「…嫌や…」


顔を覆っていた腕を頭の上に縫い付けられる。

覗きこまれるように顔を近づけられ、恥ずかしさに死にそうになった。


「っ…も、ホント…っにっ、あ…ゃっ…めっ…」



もう、頭が真っ白になって何も考えられない。



これ以上されたら……。



「あっ…!!」


一番敏感な所を愛撫され、新一は思わず大きな声を上げてしまう。

すると平次は嬉しそうに、なおかつ意地悪く笑った。


「ほれ、我慢しぃや?アイツら、起きてまうで?」

「っっ――!!!!////」


瞬間、すぐ近くに友人達が寝ていた事を思い出した。


―― っっ…誰のっ…せいだと……!!


新一の表情から読み取ったらしく、クスッと笑って顔を近づけて耳元で囁かれる。


「俺は別にええねんで?ちゅーか、むしろ工藤の感じとる声、聞きたいしな?」

「っ――!!//」


睨みつけようとした途端、強めに抜かれ、それもできなくなった。


と、触られていた手が離れる。


「っ……ぁ……」


中途半端な快感に、思わず平次に縋りそうになった自分を心の中で叱咤する。

そうしている間に、ジッパーの降りる音がして。

平次は熱くたぎる自身を取り出したかと思うと、あろうことか、新一のモノと一緒に合わせて抜き始めた。


「っ!?っっぁあっ…ぅあっ…んぅ…!」

「っ……こう、すると…めっちゃええやろ…?」


平次の言葉を否定したいのに、その感触は本当に善くて。


平次のソレは、とても、熱くて。


先走りの滑りも手伝って、今まで感じた事のないくらい、気持ちがいい。

大きな声を出さないでいるだけで、精一杯だった。



擦りつけるように腰を動かされ、意識が飛んでしまいそうになる度に、唇を吸われて。


何とか快感に耐えようとする素振りを見せると、平次の手が肌を這って、快感を引き出されて。


お互いのモノが擦れる、グチュグチュという水音までもが、耳を犯してきて。


何度でも、強引に意識をこちら側へ戻される。




苦しい。





早く。






早く、イきたい。







今の新一の頭では、イクことしか考えられない。



もう、限界だった。



「っ…もっ…無理っ…でっ…ぁっあ…んっ…」

「…ええで…出せや……っ…俺もっ…」


掠れたような熱の籠った平次の声に、新一の熱が一層高まる。

腰を激しく動かされると、熱を解放したいと、ソレが涙を溢れさせた。

けれど、ギリギリのところに理性があって。

新一は拒むように首を振った。


「ぁ…やっ…やだっやだやっ…」

「…っん…? ……どない、したんや…っ?」


初めて聞く、余裕がなさそうな平次の声に、一瞬イきそうになるが、グッと奥歯を噛みしめて耐える。

訴えたい事があるのに、唇を解けない。


もう一度首を横に振ると、何かに気付いたのか、平次は小さく笑って、頬にキスを落とした。


「…声、出てまう…か?」


的確な推理に、少し迷った後、新一は小さく頷いた。


「…っほんならっ…俺がずっと、塞いどいたる…」


噛み付くような深いキスに、新一の喘ぎ声ごと絡め取られる。



その瞬間、平次の動きが急速に早まった。




「っんぅっ…ぅんんんっ……んんーーーっ!!!」




目の前が、真っ白になって。




新一の熱が、解放された。





すぐに平次が身体を震わせて、同じように熱を解放したのが解って。






とても心の中が暖かくなって。







何故だかとても、泣きたくなった。










イッた後、ゆっくりと唇が解かれると、急速に酸素を求めて浅い呼吸を繰り返す。


「っ…ぁ、はっ……はぁっ…んっ…」


ぼんやりと歪む視界のまま、ぼーっとしていると、ザクッザクッとティッシュを引き抜く音が聞こえた。

それが後処理をしている音だと気付き、改めて新一の顔に熱が集まる。


動けない新一をいいことに、乱れたズボンとシャツを素早く元に戻され、そっと上から布団を掛けられる。

一応抵抗もしてみたのだが、力が入らない上、あっと言う間だったので、抗えなかった。

せめてもの反抗にと思い、平次の方に背中を向けて丸まり、ギュッと目を閉じる。

と、平次の笑う声が耳に届いた。


「…このまま、眠ってまえや…?」


眠れるかと怒鳴りたい気持ちはあったけれど。



平次にギュッと後ろから抱きしめられると、ゆるゆると事情後の疲れが出てきて。



新一は、ゆっくりと夢の世界へ落ちて行った。

















服部の日 おめでとうvv
という事で更新したブツがこれってどうよって思いますよね、ハイvv
後悔 するわけないですvv(笑)
突発的に書きたくなるんですよね、エロvv
とりあえず、最後までいってないので、16禁でいいじゃないかと思いましてvv
恥じらい とっくの昔に消えましたvv(笑)

できれば中編で終わりたいなぁと考えてますvv


(2009.08.10)
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